パトリシア・ハイスミス著『キャロル』

ムチャ天気いい午後、パトリシア・ハイスミスの小説『キャロル』を読み出したら、予想以上におもろくてワインを飲みながらの読書で、非常に自堕落な気分を楽しんだ。と言ってもそんな贅沢な時間を長時間とれる訳でもなく、小説はほんのさ… 続きを読む パトリシア・ハイスミス著『キャロル』

ジェイムズ・P・ホーガン『未来の二つの顔』

ジェイムズ・P・ホーガンのハードSF『未来の二つの顔』(1979年発表)を読んだ。AI と人間は共存できるのかがテーマ。未来に対してユートピア的なところで、ぼくの好みのSFじゃなかった。ぼくはディストピア的に描かれる近未… 続きを読む ジェイムズ・P・ホーガン『未来の二つの顔』

伊藤計劃の『虐殺器官』を読んでる

伊藤計劃の『虐殺器官』を読んでるけど、 >音は視覚と異なり、魂にじかに触れてくる。音楽は心を強姦する。 という文に出会って強く共感している。この会話はプラハのクラブのフロアでのものだから余計にそそられた。『虐殺器官… 続きを読む 伊藤計劃の『虐殺器官』を読んでる

読書メモ:絲山秋子著『勤労感謝の日』

文學会 2004年5月号初出、『沖で待つ』所収。 絲山秋子が好きなのは、登場人物に思い入れをして切なくなるような気分に浸れることだ。その切なさが心地いい。今朝は朝帰りだった。8時過ぎまでクラブパーティで踊っていた。疲れと… 続きを読む 読書メモ:絲山秋子著『勤労感謝の日』

読書メモ:絲山秋子著『スモールトーク』

『スモールトーク』というタイトルから始めは小説じゃないと思っていた。対談集かエッセイか、そんな単行本だと思ってたけど、読んだら小説だった。カー雑誌の連載だったようだが、読めばそれ以外にないだろうことが分かる。 著者はポッ… 続きを読む 読書メモ:絲山秋子著『スモールトーク』

ジェイムズ・ボールドウィンの短編小説『ソニィのブルース』(1957年)

ジェイムズ・ボールドウィンが “ジャズ” を書いた短編小説『ソニィのブルース』(1957年)を読んだ。 1940年代、ビバップの時代のNYCハーレムが舞台。黒人の歳の離れた兄弟の話し。兄は家庭を持… 続きを読む ジェイムズ・ボールドウィンの短編小説『ソニィのブルース』(1957年)

読書メモ:絲山秋子著『エスケイプ/アブセント』

初出「新潮」2006年11月号 二度読んだが、一度目よりさらに面白かった。たぶん、これからも何度か読むだろう。絲山秋子の著書は『イッツ・オンリー・トーク』 から始まって、『袋小路の男』、『海の仙人』と単行本を読んできた。… 続きを読む 読書メモ:絲山秋子著『エスケイプ/アブセント』