淡い色彩と微妙な線の山本容子氏の独特の絵本。きれいな絵はもちろんだけど、内容が無茶苦茶におもしろい。まず、表紙・・・ここは正当的な絵本の表紙なんですが裏表紙を見ると、おもわず吹き出してしまう。どんなんでしょうね~、ユーモアが一杯。
山本容子氏は銅板画のアーティストとして有名ですが、彼女の少女時代のエピソードを絵本にしたものです。とてもやんちゃな女の子が生き生きと描かれている。そばにはいつも愛犬がいるので、これもまた、とても微笑ましい。
こういう乾いたユーモアの絵本って、日本の作家では珍しいと思う。ウィリアム・スタイグの絵本なんかと同じユーモアを感じます。
おこちゃん
著者 山本容子
発行 小学館、1996年3月