1953年製作。結婚十年目を迎えた夫婦の物語。夫が上原謙、妻を高峰三枝子が演じている。戦後の成瀬巳喜男や溝口健二の映画を見ていて、作品の背景に終戦があることをいつも感じている。たとえ、この映画のように「戦争」という言葉が… 続きを読む 成瀬巳喜男監督/妻
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成瀬巳喜男監督/鶴八鶴次郎
1938年公開。新内語りの男女の一組の物語。長谷川一夫が鶴次郎で太夫、山田五十鈴が鶴八で三味線弾き。二人の演技にテンポの良いめりはりがあり、その上、山田五十鈴の舞台上での三味線を弾く姿の艶やかさがたまらない。芸道物の味付… 続きを読む 成瀬巳喜男監督/鶴八鶴次郎
溝口健二監督/赤線地帯
1956年作品。今回のNHK衛星放送の溝口健二特集の最終放映が監督最後の作品「赤線地帯」だ。録画をしておいた本作を見たので、特集分は全て見終わった。最後の作品と言っても、50歳代で亡くなっているので、晩年の作品ではない。… 続きを読む 溝口健二監督/赤線地帯
溝口健二監督/噂の女
NHK衛星放送の溝口健二特集はすでに終わったが、今は深夜放送分を録画したものを鑑賞している。本作と「赤線地帯」で終わることになる。1960年代から70年代、ぼくはヨーロッパ映画に夢中な映画青年をやっていたが、その頃から見… 続きを読む 溝口健二監督/噂の女
溝口健二監督/新・平家物語
NHK衛星放送で見る。1955年作品。カラー作品。新聞のテレビ番組欄にはデジタル・リマスター版とあった。今回の特集で見てきた中で初めてのカラー作品であり、きれいな状態でみることができた。作品は絢爛豪華な時代絵巻で、徹底し… 続きを読む 溝口健二監督/新・平家物語
溝口健二監督/歌麿をめぐる五人の女
NHK衛星放送でみる。1946年作品。浮世絵には関心がないので、歌麿も名前を知っているぐらい。でも、溝口の「歌麿をめぐる五人の女」には何かを期待して見たが、単なる娯楽作品の域を出るものではなくて、がっかりだった。戦時中の… 続きを読む 溝口健二監督/歌麿をめぐる五人の女
溝口健二監督/山椒大夫
NHK衛星放送で見る。1954年作品。平安時代末、人買いにさらわれた安寿と厨子王の物語。1954年といえば、ぼくは9才。当時、家にある絵本といえば、この「安寿と厨子王丸」とか「一休さん」、「いなばの白ウサギ」みたいなつま… 続きを読む 溝口健二監督/山椒大夫
溝口健二監督/祇園の姉妹
NHK衛星放送で見る。1936年作品。一緒に暮らし、祇園で芸者をやっている姉妹の話だ。いつまでもしがない自前芸者である姉のことを、妹ははがゆくてしかたがない。しっかり者で次々と男達を手玉に取る妹を山田五十鈴が憎たらしいほ… 続きを読む 溝口健二監督/祇園の姉妹
溝口健二監督/祇園囃子
NHK衛星放送で見る。1953年作品。これまでに見て来た、雨月物語(1953)、雪夫人絵図(1950)、近松物語(1954)に比べるならインパクトに欠ける作品だと思った。これらの3作品には「戦後」という情念ともいえる熱い… 続きを読む 溝口健二監督/祇園囃子
溝口健二監督/近松物語
NHK衛星放送の溝口特集を見る。1954年の作品。単なる悲恋物語なのだが、ただならないテンションの高さを感じてしまった。監督はもちろんだが、役者をはじめ、小道具や衣装にいたるまで、憑かれたような気配を感じてしまう。「雨月… 続きを読む 溝口健二監督/近松物語