ポピュラーなグルム童話の古典的幻想性がリスベート・ツヴェルガーによって、現代に妖しく輝く絵本。ツヴェルガーの絵に描かれた少女たちのちょっとしたポーズが見る者を捕らえて離さない不思議な魅力に満ちている。
本書に紹介されたツヴェルガーの紹介をちょっと抜粋すると、『1954年オーストリアのウィーンに生まれる。大学で美術を学んだ後に、ウィーンの画廊で作品を展示、1977年に挿絵を描いた第1作目の絵本「DAS FREMDE KIND」でボロニア児童図書展グラフィック賞を受ける。1979年には、第7回世界絵本原画展ブラチスラバ・ビエンナーレ(BIB)にて名誉賞を受賞。1980年「ヘンデルとグレーテル」で再度、ボロニア児童図書展グラフィック賞を受賞。』とある。
ぼくは初期の作品のほうが幻想性が濃厚で好きだ。だんだんと色使いが明るくなり、おしゃれな絵本になっていく。ぼくの持っているのは日本語版。オンライン書店で「かど創房」を検索すると本書が出てくる。左はアマゾンの英語版。表紙が左右逆になってる。外国語は他の版も英語版と同じだから。日本語版が逆か。この絵は本文にもあって、表紙と同じだ。
グリム童話 ヘンゼルとグレーテル
絵 リスベート・ツヴェルガー(Lisbeth Zwerger)1978
発行 1981 かど創房
翻訳 佐久間彪