さよならゲーム / ケヴィン・コスナーとスーザン・サランドンのラブコメディ

1988年アメリカ映画、ロン・シェルトン監督。マイナー・リーグを舞台にしたラブコメディ。野球映画としての魅力もたっぷり。3Aの万年Bクラスのチームの新人投手ヌーク(ティム・ロビンス)は速球派だがコントロールがダメ。アタマもからっぽで私生活も頼りない。で、ベテランキャッチャーのクラッシュ(ケビン・コスナー)を公私の指導役として雇う。クラッシュは短期間だが大リーグに所属した経験を持つ。マイナーではホームラン記録達成を目前にしているがすでに盛りを過ぎている。

この二人に大学で講師だかカウンセリングをしているアニー(スーザン・サランドン)がからむ。彼女は野球を宗教と同列にして野球教だなんてわけの分からないことを言っている(甲子園を見れば分からないでもないが・・・)。毎シーズン、一人のプレーヤーに絞って、プレイのアドバシスから夜の付き合いもすることを生きがいにしてる。このシーズンはヌークの世話を焼くことになった。

双眼鏡を覗き、スコアボードをつけ、チームオーナーのあばずれ娘を助手にしてスピードガンで計測させるという、けっこう本格的だ。プレイヤーの欠点をすばやく見つけてベンチにメモを渡すなど、コーチ以上の仕事をしている。クラッシュとアニーの指導が実ってか、ヌークは連勝を続けて、ある日メジャーに昇格する。当然のことだけど、クラッシュはクビ。球団は監督推薦を提案するが、彼は現役を続けるために他チームに移籍する。

クラッシュがマイナーの本塁打記録に迫っていることはアニーしか知らない。記録を達成して、クラッシュはアニーに合うために街に戻ってくる。そして映画の終わりに現役引退を告げるが、たぶん一緒になって監督を助けるに違いないと思わせる。

マイナーリーグの選手の悲哀とメジャーに行くことのすごさを分からせてくれる映画だが、シリアスな映画ではない。遠征時、マイナーの移動はバスだ。このバスの描写がとてもいい感じだった。クラッシュがアイロンをかけているとこもよかった。

スーザン・サランドンだが、この映画を見るのは公開後間もなくだったが、当時のぼくはカルト映画として有名な『ロッキー・ホラー・ショー』も見ていなかったので、彼女が有名女優なんて知らないし、ましてティム・ロビンソンなんて全く知らなかった。二人ともけったいな俳優だなーぐらいの印象だったが、後に映画界におけるこのカップルの目覚ましい活躍を知って驚いた。とにかく、この映画はもう何度も何度も見ているので見飽た思いながらも、数年ごとに繰り返し見てしまう。

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カテゴリー: Movie