2002年アメリカ映画、アンディ・テナント監督。リース・ウィザースプーンってこの映画で初めて知った。ちょっと調べたらアメリカでは大変な人気女優だそうだ。美人だけど、日本人受けのしない顔立ちなのかもしれない。この映画では、彼女の全身から発散するようなパワーには好感を持った。
南部アラバマ出身のメラニー(ウィザースプーン)はニューヨークの若手デザイナーとして成功する。同時に、富豪の彼からプロポーズされるという人生の絶頂に立つが、困ったことがあった。彼の母親は単なる富豪なだけでない。大統領を狙う現職市長。自分の実家は南部の貧乏人。なので見栄で南部の金持ちってごまかしてる。友だちの家で、『風と共に去りぬ』でスカーレット・オハラの育った南部の典型的邸宅を実家ってことにしている。ま、これはいいとして問題は幼なじみとの離婚がまだ成立していないこと。
メラニーは離婚書類を持って一人アラバマへ車で向かう。ニューヨークのファッション界の華やかなシーンは残念だけど最初のちょっとだけ。メラニーがアラバマへ着いたところから本編が始まる。驚いた、アラバマでメラニーが目指す界隈は、ジョン・リー・フッカーのブルース・レコードのジャケットそっくりの家並みで、ホントかよーって思う。
小さな町でどこへ行っても高校の同窓生に会う。話しが進むうちにどうやらメラニーは何かと騒動を起こすことで、町の有名人だったことが分かる。都会センスなファッションから日々に南部娘に戻っていくのが笑えた。根底に南部と北部の対立が根強く残ってるが、これもホントかよーって思った。ある日、父さんが南軍将校の制服で出かけるんだから、メラニーだけでなくこっちも驚く。ここへ来るにはパスポートが必要だワ、には笑う。
父さんの制服は、観光客を集めたセレモニーの南北戦争の模擬戦だった。なんやかやあるが、南部から見たヤンキー(ニューヨーク)感を笑いの種にしている。アメリカというと、ニューヨークを始め北部、もしくはサンフランシスコなど西海岸文化を中心にしたものばかりなので、この映画の笑いの種はちょっと新鮮だった。
婚約者の母親役、キャンディス・バーゲンも良かった。