『ぼくはきみのミスター』の続編。犬のミスターの生意気度は相変わらず健在。しかし、生活に多いな変化が起こった。飼い主が結婚したんだ。結婚相手には飼いネコがいて、ネコとも同居することになる。この犬、嫁さんには可愛子ぶりっこを… 続きを読む 楽しい児童文学『なんでネコがいるの?』
月: 2007年10月
釜ヶ崎の無国籍的風景に驚く
今日は、いつもは地下鉄を利用している所用先へ自転車で行ったので、その帰り、少し遠回りをして西成区萩之茶屋、通称釜ヶ崎一帯をブラブラしてきた。昼過ぎのことだったが、住人が大勢街にたたずみ、街にただようテンションが高くてバッ… 続きを読む 釜ヶ崎の無国籍的風景に驚く
楽しい児童文学『ぼくはきみのミスター』
ほんま楽しい、笑って読める小説。ミスターって、飼い犬の名前。飼い主と二人(?)暮らしなんだけど、食事だって表紙の絵のように同じ食卓でとる。ベットにも入ってくる。そのうえ、この二人(?)、のべつまくなく会話を楽しんでいる。… 続きを読む 楽しい児童文学『ぼくはきみのミスター』
[Club Scene] 画像(113×180)・拡大画像(167×265) Lesson Zero による「SLAP-UP」 10/28(SUN) 18:00-25:00。ぼくは19時頃に入り、1時を回って出て来た。ファンク、ダブ、ジャズなどブラック・ミュージックがメインのDJに生のブラスがからむ。トランペット、アルトサックス、トロンボーンが二人。4人が同時にプレイすることはまれで、1人だったり、2人だったり・・・。3人揃ってのファンクバンド的サウンドも楽しかったが、ソロでプレイするシーンが案外良かった。それはインプロヴィゼーションがDJのサウンドに溶け込んだときだ。DJがダブを選曲し、トロンボーンプレイヤーの即興がノったときは、ぼくもからだとサウンドがシンクロした。どの位続いたのだろう? 分からない・・・。このちょっとヤバい感じがとても良かった。 DJs Taizo and Kageyama (Lesson Zero) Bobo-ching (Wild Spoon) Dol-Lop (Sound-Channel, Tiger West) players 1-For-D (Trombones & DJ) Lesson Zero Horns Posted by sugiya at 15:57 パーマリンク 2007.10.25. (Thu) Black Music のパーティ「Big Ball vol.8」 [Club Scene] 画像(180×127)・拡大画像(400×283) この10月は8日に Sound-channel、12日は alc、そして21日はアメリカ村の香音の「Big Ball vol.8」パーティへ行った。3ヵ所のどこでもヒップホップが聞けた。 ぼくは80年代の中頃から00年代の中頃までの20年間は生活に追われて、音楽を聞く余裕がなかったんで、この期間に広まったヒップホップをほとんど知らない。その上、ヒップホップに対して偏見に近い誤解があって、長いことまったく受け入れることはなかった。 今はヒップホップに対して、昨年の始めから意識的に聞き続けている50年代-60年代のジャズ(ハードバップ)と共通するスピリットを見つけ出している。ぼくがジャズを聞き始めるのは60年代の中頃からでハードバップだった。60年代後半にはアメリカの先鋭的な黒人の詩人、評論家のリロイ・ジョーンズの影響からフリージャズを聞き始めた。しかし70年代後半にはフリージャズを聞かなくなり、関心はパンクロックに向かった。 70年代後半のフリージャズだが、ミュージックというよりはアート的なパフォーマンスに陥ったと思う。その頃、エリート層に属する裕福な友人の山中の家に泊まり込んでバッハや現代音楽と共にフリージャズを聞いていた。つまり音楽を鑑賞していたのだと思う。そんなことを数年続けていたが、ぼくの趣味じゃないって気づいて友人と別れてパンクロックに走った。ぼくは鑑賞する音楽じゃなくって、共感できるサウンドを求めていた。エリートではない労働者のぼくには、エリート層の聞く音楽よりもパンクロックが似合っていた。 「Big Ball vol.8」のフライヤーには「Hip Hop, Soul, Roots Reggae, R&B, Jazz… Black Music」と書かれている。そー、ぼくはいつだって Black Music を求めている。1969年に翻訳出版されたリロイ・ジョーンズの本『ブラック・ミュージック』は、 「たいていのジャズ批評家は、白人アメリカ人だったが、たいていの重要なジャズ・ミュージシャンは、そうではなかった。」 と始まる。 今の Black Music シーンでもまだ40年前のリロイ・ジョーンズのスピリットは生きている。「Big Ball vol.8」のクラウドでいっぱいのパーティに入っていったとき、ぼくはその「現場」を実感した。鑑賞じゃなくって、共感の現場だ。同時に生活の現場とも、人生の現場とも言ってもいいかもしれない。 「Big Ball vol.8」は AKE-B さんと CHIRO さんが運営するパーティとMCで紹介していた。この二人のソウルフルな女性シンガーの歌にはほんとうに酔ってしまった。路地裏バンドがフリースタイルをはじめて、ラッパーが群がってサイファー(輪)を作った。その外縁に交じって、延々と続くフリースタイルのライムを聞き続けた。ちょっと疲れたけれど、とてもいい夜だった。 Posted by sugiya at 23:06 パーマリンク 2007.10.08. (Mon) サウンドテロリスト@sound channel [Club Scene] 画像(138×180)・拡大画像(157×204) 6日夜からオールのパーティ、「サウンドテロリスト」に浪速区のクラブ、Sound Channel へ行って来た。23時前に入って、6時前の終了までいた。 「2回目となる『サウンドテロリスト』、今月は遂に関西ヒップホップ界の重鎮 DJ KENSAW が登場!! 他にも関西ヒップホップシーンで活躍する若手の DJ が多数集合し、Live Show あり、マイクパフォーマンスありの秋の収穫祭スペシャルでお届けします!!」 って、メールの案内が届いていた。ヒップホップは全く知らないわけではないが、ラッパーたちが繰り広げるラップ・ミュージックを目の当たりにして、すごい刺激を受けた。 熱いラッパーやDJと超満員のオーディエンスが作り出す熱気がムチャクチャに心地いい。鼓膜が麻痺する音量の中で、何時間も踊り続けた。ぼくはじっと椅子に座って、教養的に音楽を聞くスタイルに慣らされすぎていたと思う。サウンドに反応して身体を動かす快感を覚えたばかりで、教養的音楽スタイルを否定するつもりはない。 しかし、原始的音楽がダンスを伴ったことは容易に想像できるし、西洋中世の教会音楽や日本の中世の能楽が権力者の支配の構造の中で教養的音楽スタイルを作りだしたことも容易に想像できる。そんな教養的音楽スタイルとは距離を置いたところにクラブ・シーンがあると思う。いや、ぼくのクラブ体験は始まったばかりで生意気を言う資格はない。 この sound channel は2006年オープン。同じ浪速区の alc は今年2007年4月にオープンしたばかり。トーキョー文化に浸食され続けるオシャレな大阪北地区や中央地区からは、辺境の浪速区に新しいクラブがオープンし続ける。ぼくは何とか間にあったようだ。 この夜ラッパーたちはライムでオーサカやタイショー(このクラブはJR大正駅が近い)など、ディープな地名を連呼してた。心斎橋界隈のワールドワイドなモダンなブランド街から遠く離れて、オーサカの辺境に響くエッジなサウンドで踊った。ムチャ気持ち良かった。 大きな窓の風景が明るくなってくる最後にフロアーに立っていた。「サウンドテロリスト」の3回目は年末か来春だとライムしてる。フロアーには数人が踊っているだけだった。そして最後まで残ってくれた老若男女ありがとう、って・・・一緒に行った友だちと思わず笑ってしまった。 Posted by sugiya at 17:28 パーマリンク 2007.09.25. (Tue) 山塚アイの「eye 8 HOURS」@ sound channel [Club Scene] 画像(180×135)・拡大画像(400×300) 画像(180×135)・拡大画像(400×300) 画像(180×135)・拡大画像(400×300) 画像(180×135)・拡大画像(400×300) 画像(121×180)・拡大画像(279×415) 9月22日、「eye 8 HOURS」と題された山塚アイのDJに、クラブ「sound channel」へ一人で行ってきた。自転車だとすぐの距離だが、あえて徒歩でその始めてのクラブへ行った。8時間は長い。どうせ、近場だし、深夜に入場して夜が明ける前には帰るという計画を立てたが、タイトルの「eye 8 HOURS」に惹かれて、最初から最後まで sound channel に居続けることにした。 山塚アイは一人で8時間をノンストップで回し続けた。山塚アイが「eye 8 HOURS」と自らタイトルをつけたのだから、当然そうするとは思っていた。だが、現実に8時間を回し続けるのはすごいことだ。 ぼくは8時間の構成自体にも興味があったので、開演時間に間に合うように着いたが、世界的なアーティストの山塚アイだから人だかりができていると思ったが、そんなものはなくて拍子抜けがした。一人待っている若い女性に「まだですか?」と尋ねたら、アイさんはさっき、車で出て行ったという。ふーん、食事かな、なんて言いながら二人で話しをしてたらアイさんが戻ってきた。細くてしなやかな身体は、2年半前の細野ビルヂングで始めて見た時と変わっていない。それはHandshake主催のイベントでのパフォーマンスだった。 ぼくはアイさんの8時間の構成を適格に表現する音楽的素養がない。ただ、うねるように確実に何かが変化していた。最初は明るい調子のサウンドが予想外れで、ちょっと戸惑った。深夜になってフロアに人が溢れる頃には、重いビートにノイズやフリージャズがかぶさるサウンドが延々と続いて、もうメロメロになった。夜が明けて、窓からの明かりがフロアに入って来た頃は、フロアをぎっしりと埋めていたクラバーもかなり少なくなっていた。しかし、ここからのサウンドにぼくは一番いかれてしまった。ノイズを基調に重いビートが途切れては再開する。そのビートが始まる瞬間の高揚感がたまらなかった。そしてそれは延々と続いた。 ぼくは、もちろんフロアーに立ち続けていたわけではない。途中には、腰や脚が張ってしまって、身体を動かすのはもちろん、立っているのさえ苦痛になって、ソファーで長い休息を何度か取っていた。でも、最後だけはフロアーに立っていたかったので、苦痛に耐えながら長く続く終盤の高揚感に身をゆだねていた。突然、サウンドがブチっと止まり、上りつめたままの状態でDJは劇的に終わった。フロアーから熱い拍手が起こる。しかしDJブースから素早く消える山塚アイの姿を一瞬見ただけで、主の姿はもうなかった。カッコいい。山塚アイは8時間というのもの、フロアに声をかけることはもちろん、一べつもせずに姿を消した。かっこ良すぎる。 ぼくは入り口で話しをした女性がフロアに居るのを見て、かけ寄って握手をした。彼女は最初から連続5時間を踊り、途中休んでからまた、最後まで踊り続けたと言っていた。マイミクシィになって届いたメールには、「チャクラが開きました。笑 」とあった。ぼくは始めてのクラブという緊張もあって、とてもそこまでは行かなかったが、意味は良く了解できた。山塚アイのサウンドを8時間まるまる浴び続けることで得られた何かがあった。 改めてアイさん本人の手になるフライヤーを眺めていたら、なんだ・・・と気づいたことがある。フライヤーを反時計回りに90度回転させると分かる。両の手の平を向かい合わせている図なんだ。東洋医学でいうところの「気」が手の平の中央部から放たれている図ということになる。ぼくは、もう何十年も前だがある武術家から気の出しかたを教えてもらったことがある。今でも、身体に不調の箇所があると気を当てて、自己免疫力を高めるなんてことをしている。充実した気が放たれると、両の手の平を向かい合わせた中央部にはっきりとした球体を感じることができる。それはたぶん、手の平の中心部から放たれた磁気によるものだと思う。そんなことを知りながら、フライヤーを眺めていると、とてもおもしろい。 ぼくは音楽を聞いて、これほどの充足感を得られたことは今までないことだった。音楽をじっと座って聞くことに何の疑問も感じないで40年以上もやってきた。そんな教養主義的な聞きか方を少し変えてみよう。ビートに身をゆだねようと思っている。 Posted by sugiya at 00:47 パーマリンク 【 過去の記事へ 】 ページのトップへ ページのトップへ 11 <<2007>> s m t w t f s 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 ブログ運営者:sugiya 運営者のプロフィール アーカイブ検索 カテゴリーリスト一覧 カテゴリーリスト一覧表示 カテゴリーリスト Walk in Osaka (245) 絵本 (213) Club Scene (210) 映画 (164) 生活 (155) Jazz (130) Web (127) Software (101) Apple Computer (86) 料理 (75) うつぼ公園 (62) Art (49) 児童文学 (49) 読書 (41) Blog (41) Event (37) Tool (35) デザインの本 (35) Typography (31) Mac OS X (26) 反原発 (25) Music (22) HTML / CSS解説書 (17) 携帯電話 (16) Event / Handshake (11) iPhone / iPad (4) 最近の記事 食材の買物帰りの長堀通り 維新派の野外公演の屋台村へ行った ジム・トンプスン『内なる殺人者』を読んだ 孫崎享著『日本を疑うニュースの論点』を読んだ あの子と呼んでいたゴキブリが死んだ HiBRiDa(2013/9/14) 藤圭子『女のブルース』 Backroom 8.31 (2013/08/31) Factory #1 (2013/7/21) POWWOW (2013/7/20) RSS1.0 RSS2.0 powered by a-blog
海女の珠とり / お能の絵本シリーズ第1巻「海士」
能の物語を観世流能楽師である片山清司氏がやさしく書き下ろした文と、一流の画家による絵による「お能の絵本シリーズ」の第1巻が「海士」を原作とする『海女の珠とり』。この巻の絵は日本画家の岡村桂三郎氏。非常にダイナミックな絵。… 続きを読む 海女の珠とり / お能の絵本シリーズ第1巻「海士」
映画『小さな中国のお針子』から Black music を考えた
2002年フランス映画、ダイ・シジエ監督・原作・脚本。中国の奥地、美しい風景の山岳地帯の農村を舞台にした美しくて切ないラブロマンス映画。しかし、見終わって考えさせられるところがあった。 1960年代から70年代にかけて、… 続きを読む 映画『小さな中国のお針子』から Black music を考えた
Leopard 発売時間のアップルストア心斎橋
Macの新OS、Leapord の発売が午後6時から。これはその直後の写真。御堂筋側の舗道に並んでいた人々が入り口で記念のTシャツを受け取っている。ぼくもすぐに並んで、Tシャツをもらった。 Leopardはまだ、購… 続きを読む Leopard 発売時間のアップルストア心斎橋
Black Music のパーティ「Big Ball vol.8」
この10月は8日に Sound-channel、12日は alc、そして21日はアメリカ村の香音の「Big Ball vol.8」パーティへ行った。3ヵ所のどこでもヒップホップが聞けた。 ぼくは80年代の中頃から00年代… 続きを読む Black Music のパーティ「Big Ball vol.8」
ミロスラフ・サセックの絵本『ジス・イズ・ロンドン』
ミロスラフ・サセックの「ジス・イズ」シリーズのロンドン編。イングランド銀行、セントポール大聖堂、ドルリー・レーン劇場、セント・ジェームス宮殿、バッキンガム宮殿、イエストミンスター宮殿、国会議事堂、ロイヤル・アリバート・ホ… 続きを読む ミロスラフ・サセックの絵本『ジス・イズ・ロンドン』
ミロスラフ・サセックの絵本『ジス・イズ・ローマ』
古代ローマの像やミケランジェロの彫刻の写真と絵を組合せたページがおもしろい。しかし、ローマは広場。写真で見るのとは全く異なるスケッチに魅了される。 ヴェネツィア広場、カピトリーノの丘、サン・ピエトロ広場、スペイン広場、ナ… 続きを読む ミロスラフ・サセックの絵本『ジス・イズ・ローマ』