長堀通りは東西に長く伸びた幹線だが、昔の堀を埋め立てた広い道路。中央部分を残して車道は両側に作られている。西区側では、中央部分が地下駐車場と緑地帯として利用されている。何十年も前は木々がうっそうと茂り、手入れもされていないので、中のレンガの敷かれた散歩路は陽もあたらない陰気な場所だった。梅雨時だと小さなカエルもいたり、それはそれでいい雰囲気だった。
ある時、その木々が一掃されて、地下駐車場が完成するまでの臨時駐車場になっていた。数年前、現在の緑地帯として整備され、季節の花々が咲きつづける、庭園風な緑地帯に生まれ変わった。それから3、4年もたつのだろうか、今ではすっかり雑草がはびこり、花々を駆逐してしまった。
でも、こうして、雑草の繁茂する緑地帯の方が、人工的な花々の中を散歩するよりも、よほど贅沢を感じる。山野の土を大量の入れたと見えて、この春はつくしもたくさん出たし、アカマンマ、ネコジャラシ、ヨモギ、ツユクサなど、とにかく種類が多い。勢力の強い雑草がテリトリーをどんどん広げるので、多品種がいつまで保たれるかは分からない。
写真手前は、ミントの大群生地。これは誰かが植えたか、捨てたかしのだろう。繁殖力が強いから、一気にテリトリーを広げたに違いない。我が家では、このミントを摘んで来て風呂に入れている。長堀雑草園(?)のおかげで、粋な都会生活が楽しめる。
なお、写真は長堀通りの東方向を向いている。目の前をあみだ池筋が横切っている。左上の見える大きめの名前の分からない木は、木々がうっそうとしていた昔々のなごり。そんなの木が全体で3本ほどある。他に見える小さなケヤキは大整備の際に植えられたもの。