皮膚腫瘍(皮膚線維腫)摘出手術の体験(3)

《(2)からつづく》

さて、手術当日はカミさんと一緒にバスで病院に行きました。午前10時頃には入院手続きを済ませたはずです。書類を見ると、手術予定時間は14時となっていたけど、前の前の手術が長引いて、1~2時間遅れました。入院なので、ベットにいるので比較的のんびりです。注射をしたり、点滴をしたりしながら待ってました。いよいよ順番が回ってきて、看護士さんに点滴をしたまま、車椅子を押されての移動です。こうして、手術室に到着すると、広くてひんやりと寒い室内の中央に手術台があります。その周りに二人の先生と看護士さんたちが全員こちらを向いて、招き入れてくれました。ここで始めて、これは本格的な手術なんだ!と自覚しました。

局部麻酔の注射が痛かっただけで、手術そのもは痛くありません。でも、ほっぺたですからね、音とか会話とか気配で、切ったなとか分かります。やはり、腫瘍の根が深そうで、切除を二人の先生で相談しながら進めていたようです。予定通り1時間かかりました。手術前に気分を落ち着かせる注射をする、と書類にあるとおり手術中は落ち着いていました。でも、終わるとどっと疲れました。

タクシーで帰れば帰れないことはないでしょうが、精神的な疲れと薬が効いているようで、病室に戻るとベットから動きたくないという状態でした。入院を選んで良かったと思いました。翌日は午前中に先生に診ていただいてから退院でした。抗生物質と解熱・鎮痛・消炎の薬と消毒剤のイソジン液を薬剤部から受け取り、帰りは元気いっぱいです。迎えにきたカミさんと散歩がてらに歩き、途中で前から入りたかったそば屋さんで昼食。

5日後に抜糸するまでは、自分で消毒液を塗り、ガーゼ付きの絆創膏を変えていました。抜糸の日に検査の結果、腫瘍は良性だったことを知らされて、もやもやした気分が晴れました。これで通院も終わりです。この後、気をつけなければならないのは、手術跡が引っ張られて傷跡が残ることです。それを防ぐために、幅5ミリほどの肌色の薄いテープを切って、手術跡に垂直に何ヵ所貼ることだけです。そのかいがあってか、今では手術跡は全くありません。

皮膚腫瘍って、気にはなるけど、痛いわけでもないし、そのままにしておくか、摘出手術を受けるか長い間、とても迷います。ぼくの場合は、床屋さんでホクロや腫瘍の手術を受けた人や迷っている人がいるという話を聞いたことが、まず手術を考えるきっかけになりました。次にネットで調べているうちに、腫瘍は摘出して、病理検査をするのがいい。たいていは良性だが、それは摘出後の病理検査で分かることだから手術を勧めるという、医師の意見を読んだことが次のきっかけになりました。費用は3割負担の国民健康保険ですが、一泊入院費、外来通院など全ての合計で5万円弱でした。

(おわり)

投稿日:
カテゴリー: 生活