「もみのき」のお話だから、もちろんクリスマス・シーズンに読む絵本。単純な絵本じゃない。こころにじわーっと染み込んでくるものがある、とても素敵な絵本だ。クリスマスを前に、もみの木売りのおじさんから、老夫婦が一本の小さなもみの木を買い求める。部屋に置き、飾り付けをして、二人のクリスマスイブを祝う。この老夫婦にはアカトラの飼い猫がいて、それがまた可愛い。イブの夜にはリボンを付けてもらたったりして。クリスマスが終わり、さあ、小さなもみの木の運命は。これは知らないで読むのがいい。小さな驚きが待ってます。絵本としては小型の可愛い本。
ちいさなもみのき
文 ファビエンヌ・ムニエ
絵 ダニエル・エノン
訳 河野万里子
発行 ほるぷ出版、2006年9月