1992年7月2日に QuarkXPress 2.04J を購入しています。初めてのマック、Macintosh Plus を買ったのが1987年12月ですから、およそ6年弱かかってマックが仕事で使えるところまできたことを物語っています。QuarkXPress をインストールしたのは1991年1月購入のSE30でした。9インチモノクロモニターのSE30ではQuarkは難しい。そのときは、SE30に13インチカラーモニターをつないでいました。ツール類は本体の9インチモニタに、作業スペースを13インチモニタに表示するなんて使い方でした。1992年2月には PSプリンターの OKI Microline 801PS+F を買っています。これはすごく高価でした。お金もないのに、DTPのプロになる・・・という意気込みだけで導入したようなものです。同年10月に、Macintosh IIci です。これには、21インチのモノクロモニターをつなぎました。マックによるDTPの仕事が本格化していったのでしょう。
マックとQuarkXPressを中心にすごい熱気が渦まいていました。当時、ぼくはそれら機材を主に長い付き合いのある「画材専門会社いづみや」さんから購入していました。そのころ、今の社名である「.Too」に変更したんですね。.Tooが年に2回ほど開催する展示回も回を重ねるごとに大きくて立派な会場に変わっていきました。その他にも、得意先を対象にしたQuarkXPressのセミナーなども頻繁に行われていました。
そんなDTP初期の頃の.Tooで行われたプロペラアートワークスの江並直美氏のセミナーは印象深く、記憶に残っています。確か、QuarkXPressで印刷用のトンポを素早く作るなんて、ことを受講者に伝授していました。別にたいした技ではないのですが、当時のQuarkは自動トンボ機能がなかったし、なによりもまだまだ受講者のレベルが低くく、拝聴するという感じでしたね。実は、まだマックのない、ハンドワークによるデザインの時代、ぼくは江並氏とは仕事上の付き合いがありました。氏の主宰する事務所が近所でお互いに行き来していましたが、氏が職場を東京に移してからは交流も途絶えていたところ、マックのDTPの時代になるやセミナーや雑誌の執筆などでたちまち有名人になっていました。いろいろと勢いのある時代でした。
上のパッケージは PowerMac版3.3。左の写真の左上、PowerMac版3.3のディスクケース、その右は68K版3.3、左下は始めて購入した2.04。その右は3.11の各ディスク。実は1994年、68K版3.3からPowerMac版3.3へのバージョンアップの際、その事務手続きに日数がかかるということで、新たなにPowerMac版3.3をすぐに購入したのでした。ハードウェアプロテクトに不安があったので、バックアップのために2本を所有する気持ちになったわけです。思い出も掛けた資金もたっぷりのQuarkXPressですが、現在はバージョンアップもしていないし、インストールもしていません。というかぼくの今のマックに3.11はできません。