Mac OS 8 はおそらく一番長期にわたって使用したOSです。Power Macintosh 7500/100 を購入したのは1996年1月、これに付属したOSは、漢字Talk7.5.2でした。このOSから「Open Transport」が搭載されたのですが、とても不安定で7500/100マシン不調の原因でした。次の7.6、そして8とOSの進化とともに7500/100は安定しますが、初期にはフリーズの嵐で大変な思いをしたものです。こんな事情もあり、OSは常に最新のものを使っていました。
「OS 8」の登場は1997年。写真のパッケージには「Mac OS 7.6 to 8 アップグレードキット」のシールが貼ってあります。おそらく、7500/100の不調対策のためにすぐに求めていたのでしょう。半年後の1998年初頭に8.1が登場しているからです。正確にはこの「Mac OS 8.1」こそ長期にわたり使い続けたOSでした。つまり、QuakXPress3.3をメインソフトとするDTPの作業環境で一番安定していたのです。だから、1999年2月に「PowerMac G3 DT233」を購入するのですが、当時はOS 8.1 で起動できるマシンは中古市場にしかありませんでした。それもひっぱりだこで、予約を入れておいて入手したものです。
だから、1998年10月の「Mac OS 8.5」、1999年秋の「Mac OS 9」そして2001年の「Mac OS X」と続々と発表されていくOSに対して、ぼくは無関心を装っていました。これは「漢字Talk1.0」からつねに最新OSを使い続けていた身としては、かなりつらいことでした。DTPのオペレータをしながら、挫折しながらもひたすらHTMLの勉強をつづけたのは、仕事でOSを限定されたくないという強い想いが働いていましたよ。
で、「Mac OS 9」を使うのは、2002年11月、iMac 800MHz 17インチフラットディスプレーモデルを購入してからです。これには「Mac OS X 10.2」とともにブートできる「Mac OS 9.2」がインストールされていました。だから5年間も「Mac OS 8」を使い続けていたんですね。テクノロジーのすさまじい進化の中で、その5年間はとても長いものでした。