SHINGO西成の釜ヶ崎三角公園ライブに行ってきた。三角公園を目の前にしてどしゃ降りの雨。SHINGO西成が「ここは天国釜ヶ崎」を熱唱している。好きな唄や、いいタイミングだった。光る稲妻と雷鳴、そして豪雨。ステージ前のみんなずぶ濡れ。ぼくもたちまち下着から靴下まで、あっという間にずぶずぶや。ムチャいいライブやった。
でも、ライブの後の盆踊りが中止になって残念。今夜は釜ヶ崎で遊んでいくつもりやったけど、風邪をひきそうでまっすぐに地下鉄動物園前をめざして急いだ。21才になってすぐにぼくは北海道から大阪にやってきた。紹介されていたデザイン事務所では仕事ができず、下町の印刷工場へ行かされた。でも、大阪弁がよく分からず人間関係がうまく行かなくって、釜ヶ崎に逃げ込んだ。60年代のことだ。
まず、飛田遊郭の近くにアパートを借り、この三角公園の市で電気釜とか日曜雑貨を揃えたんだ。そして日雇い労務者を続けた。万博前で景気がよくて、そこは天国だった。誰に気兼ねをすることもなく、気楽な毎日だった。釜ヶ崎に居場所を見つけられなかったら、ぼくはどうなっていたか分からない。だから、釜ヶ崎は故郷みたいなものだ。