NHKスペシャル “ヤノマミ-奥アマゾン 原初の森に生きる” を見た

12日(日)21時0分~21時59分(総合テレビ)
再放送予定 15日(水)0時45分~1時44分〈14日深夜〉(総合テレビ)
NHKサイトの番組紹介ページ

アマゾン最深部に1万年以上、独自の文化・風習を守り続けている部族-ヤノマミ族のドキュメンタリー映像。一つの集落に150日間同居し、言葉を覚え、同じ食べ物を食べながら撮影を続けたという。森の中の無数のアリの群れ、森の中の出産など、「生」を感じさせる、とても優れた作品だと思う。

ヤノマミ族の出産は集落を離れ、森の中で女たちが集まって行われる。生まれた直後の子は森の大地に置かれたままだ。まだ人間ではなくて精霊だという。へそのおと胎盤をバナナの大きな葉にくるんで森に吊るす儀礼が終わると、赤ん坊は人間として母の胸に抱かれる。

一方、集落では性におおらかで未婚の年若い少女が妊娠することが珍しくないという。映像は妊娠した14歳の少女を追う。集落は多すぎる人口を抱えることはできない。生まれた赤ん坊を精霊のままにするか否か、決断をするのは母である少女だ。精霊のままにするとはバナナの葉にくるみ、シロアリに食べさせた後、シロアリの巣を焼き払うことで精霊は天空に舞い上がるのだという。ドキュメンタリーの始めのシーンは埋葬をするこの少女だった。

非常に美しい映像だが、緊張の強いられるシーンも多くて、アっという間に1時間が過ぎた。NHKの番組紹介ページに書かれていた、「2ヶ月以上続く祝祭、森の精霊が憑依し集団トランス状態で行われるシャーマニズム、深夜突然始まる男女の踊り」などはなかった。とても残念だ。続編を期待する。

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カテゴリー: Movie