400ページの大型書籍。解説も充実しているようだけど、外国語(英語、フランス語、ドイツ語)なんでぼくはイメージを眺めるだけ。ほとんどのページに1点から4点のイメージが掲載されて、全体でかなりの点数になり見応えがある。フランスの詩人マラルメ(19世紀末)とアルフレッド・ジャリ(19-20世紀初頭)の書籍のページから始まる。
主な作品をあげる。
表現主義のカンディンスキーが1911年~13年。
キュビスムのピカソ、ジョルジョ・ブラック、アポリネールが1913年~18年。
未来派のマリネッティが1914年~19年。
ダダはジャン・アルプのカバー・デザインによるヒューゴ・バルのキャバレー・ヴォルテールから始まり掲載点数が多い。
1917年~24年のヒューゴ・バル、ジャン・アルプ、トリスタン・ツァラ、フランシス・ピカビアに続いて、マン・レイ、マルセル・デシャンと続く。この両名のアート作品は最終章にたっぷりと掲載されている。
ロシア構成主義もページ数が多い。エル・リシツキーがなんといっても多い。次いでロトチェンコ、グスタフ・クルーツィスなど1922年~26年。
モダンデザイン主義のヤン・チヒョルト作品が1928年~30年。
本書の大部分はこれらタイポグラフィーをメインとするグラフィック・デザインにあてられているが、最終章のアート作品紹介も見応えがある。
それは、エルンストやマン・レイから始まる。ミロ、ハンス・ベルメール、マティスなど。最後はマルセル・デシャンが数多く掲載されて終わる。
左上の書籍写真をクリックしてアマゾンのページに入ると、本書の5ページほどだが、美しいレイアウトを見ることができる。
Avant-Garde Page Design 1900-1950
by Jaroslav Andel
Delano Greenidge Editions, 2002