ストランペット / ダニー・ボイル監督のパンクなTVドラマ

2002年、イギリスTVドラマ。時間的制約もあってか、スピーディにストーリーが展開する。それがいい。ストーリーもエッセンスだけを残したという感じで、話しの背景などが不足しているけど、余計な話しがないということでこれもいい。

街のポエトリー・リーディングの男が少女と出会う。男はアパートの一部屋の四方の壁を使って、詩を書き続けている。映画『DOWNTOWN81』では、主人公のバスキアがストリートの壁にスプレーで書いてたのを思いだした。

男は少女にギターを与える。少女のギターに乗せて、詩から歌が生まれる。偶然、隣の男が聞いてて、録音してプロデューサをかってでる。録音した音源をネットにのっけると、ロンドンから誘いがくる。三人を乗せた車は一路ロンドンへ。スタジオ収録では二人とも、あの男の部屋でのテンションが発揮されない。

レコード会社は女の子一人のデビューに切り替えて、男はロンドンを去る。いろいろあったろうけど、それは割愛されて女の子はヒットチャートを突っ走っている。しかし、自分を見出せない無意味を感じている。「自分でいられる場所はどこなんだ・・・」と男は尋ねる。「あの初めて歌った部屋がいい・・・。」と女の子。

荒削りだが、こういう映像が好きだ。詩がミュージックになる一瞬をとらえたような映像だ。監督のダニー・ボイルは『トレインスポッティング』などで有名だが、ぼくはまだ見ていない。『ストランペット』を見たら『トレインスポッティング』を絶対に見たくなった。

ポエトリー・リーディングをやってるのがクリストファー・エクルストン。作品リストを見たらキャメロン・ディアスの『姉のいた夏、いない夏』に出ている。あの姉の恋人役かな、顔は似てるけど、『ストランペット』のエキセントリックな役とは全く違う感じで、うまく一致しない。

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カテゴリー: Movie