《(1)からつづく》
形成外科での受診
ここでは、二人の先生で検診を進めていた。まず、デジカメで素早く腫瘍の写真を撮る。それから腫瘍を良く見て、診断はすぐについた。皮膚線維腫といって、広くはイボのようなものです、と言われた。さらに、この種の腫瘍では悪性の可能性は非常に低いが、正確な判断は摘出の上、病理検査を待たなければならない、と。悪性の場合はどうするのですか? と尋ねたら、再手術か放射線治療、抗癌剤などです。と言われた。結果は、手術の5日後の受診で良性と分かったから良かったものの、それは2週間後のことで、この間はなんとも嫌な気分で過ごした。
とにかく摘出してくださいとお願いして、すぐに手術日を決めた。ちょうど、キャンセルがあったところで、10日後が空いている。その日がだめなら、順番待ちはかなり遅くなると言われたので、とにかくその日に決めた。良性か悪性か分からないものをこれ以上長く、抱えていたくなかった。でも、ネットで一応の予備知識を仕入れていたので、動揺はなかった。
懇切丁寧なインフォームドコンセント
それから、とても丁寧なインフォームドコンセントを受けた。メモ用紙に図を描いて、こういう風に切って、腫瘍を取り出すが、根が深そうなので、えぐるように摘出する。手術は1時間ぐらいだろうと言う。術後、根が残って、腫瘍が発生する場合もあり得る。傷跡はケロイド化する場合もある・・・等々、いろいろ言われたが、傷跡は今では全く分からない。不安は手術後より、患部がすこしふくらんでいる気がしないでもないこと。
次に、外来でも可能な手術だが、当日の入院を進めるが、どうかと聞くので、ぼくからも入院を希望した。脚とか腕と違って、顔の手術というのはやっぱり緊張する。帰ってから家で寝付かれなくなったら、なにかと心配なので入院を希望しました。当日、ぼくの前に手術した青年は腕の粉瘤か脂肪腫だったけど、やはり1日の入院だったので、原則的に入院を勧めているのかもしれません。
検診の日のその後
まず、採血。総合病院なので、採血の専門室がある。順番待ちをしている。3人ほどの看護士さんがテキパキとさばいている。ぼくの場合は、運が悪かった。若い女性の看護士さんで、なかなか血管に刺さらない。アセっているのが良く分かる。こっちも苦痛をやせ我慢で、にっこり笑って、ゆっくりやってやとねぎらいの言葉をかけてやる。手術も含めて、ここが一番苦痛だった。
次に入院の手続きをして、この日は完了。
《つづく》