今日は、抜歯跡に縫合した糸を抜く日。化膿止めの薬が効いて、順調に歯肉の腫れが治まっていると言われた。抜歯の跡にはまだ穴が開いているそうで、消毒液を塗って治療は終わり。あとは2週間ほど待って、義歯の型をとるそうだ。歯肉の形は徐々に変わり、安定するには数カ月かかるそうだ。とりあえず、2週間後に型をとり、義歯を作り、後々歯肉の変形に合わせて調整を繰り返すそうだ。
ぼくの場合は連続3本の歯が無くなった。どのような義歯を作るのかまだ分からない。支える歯の状態も顧慮しながら、義歯の形を考えるという。サンプルとして、いろいろな義歯を見せてくれた。離れた場所の丈夫な歯を支えにする場合の金属部分の長いものもあった。
何年も前、ぼくがブリッジの処置をしたときは、義歯の説明はなかった。もちろん、保険の範囲の治療を希望しているので、インプラントははじめから除外している。ブリッジと義歯は保険が効く。今回のクリニックでは、ブリッジと義歯の両方が可能な場合は、患者さんと考えて決めるみたいだ。どっちにもメリットとデメリットがあるからだという。義歯は「入れ歯」なわけだけど、今では若い人も義歯を選ぶケースが少なくないようだ。
今回、抜歯した歯は、頭を叩いたり、階段を降りる際の身体の振動で、常に違和感があった。たぶん、何年も慢性的に歯根部分が膿んでいたに違いない。抜歯後の数日は変わらなかったが、6日たった今では、振動の際の違和感もなくなり、すっきりとしている。
この10年ぐらいは、(大げさだけど)生涯で珍しく歯科医のお世話になることもなかったが、これからは、長くお世話になりそうだ。子どもの頃から常に歯科医通いをしていることになる。小さかった頃はお菓子が好きで、歯磨きが嫌いだった。自業自得だ。今は、家で仕事をしているせいもあり、食後に歯磨きをして、さらに寝る前にもしている。思えば、20代、30代の頃は酔っぱらって、歯も磨かずに寝てしまうことが多かった。いまさら、後悔しても遅い。
クリニックから帰って、入れ歯にすることになった・・・。とカミさんに言ったら、いよいよ義体化の始まりだな。と冗談なのか、嫌みなのか分からない返事が返ってきた。
(注)義体=士郎正宗の近未来コミック『攻殻機動隊』の登場人物たちは、身体の一部~大部分を義体と称する人造物に変えて、戦闘能力を強化している。警察内部の特殊任務を担当する隊員たちの物語だ。主人公は脳髄意外は義体という義体化率100パーセントの現場指揮者だが、これは珍しい。一方、義体化率0パーセントの同僚もいるが、これも珍しい。