サブカル・ニッポンの新自由主義-既得権批判が若者を追い込む

鈴木謙介 著(筑摩書房[ちくま新書747]、2008年10月発行)

タイトルに惹かれて読んだ。ささっと読んだだけで、正直、よく理解できていない。著者の表現にクセがあるので、読みにくかった。しかし、現代社会をきっちりと分析していると思うので、もう一度読むつもりだ。著者の本は始めてだが、1976年生まれのロストジェネレーション世代の若い社会学者であることが、本書から匂い立つ。ぼくは好感を抱いた。カウンターカルチャーのヒッピーや団塊世代の分析はいけてると思う。とにかく、もう一度、じっくりと読むつもり。

さて、本書の始めと終わりに何の説明もなく、二つの引用がある。

――鈍行ながらも、僕らは希望往きの列車に乗り
後悔の駅で途中下車さ
(アナ「OK」)

――みすぼらしくてお粗末な自由にくるまった僕らは
ふさわしい王国の中でいつもにやついてたんだ
(ザ・カスタネッツ「ハック」)

検索したら、ロックバンドの歌詞らしいと分かった。うまいフレーズだよな。ひたすら感心。

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カテゴリー: 読書