本書の中で、少し前後するけど9才から14才は思春期と呼ばれているとある。この頃の子どもを対象にした、体と性の解説絵本。脇や性器の辺りに毛が生えてくる様子なんかがユーモラスなイラストで描かれている。もちろん、性器の内部構造やセックスのさいの図解もあるが、ちょっといたずら描き風で、くだけている。親が子どもに解説する場合もシリアルにならない配慮だと思う。とてもよく考えられたイラストだと思う。勃起や初潮なんかのイラストもおもわず微笑んでしまう。
男女の出会いから愛、そしてセックスから赤ちゃんの誕生までのストーリーもあるが、単なる機能的な解説になっていないところがすごい。愛の雰囲気をページいっぱいに表現したあとに、セックスの図解があるなどすごく考えた編集だと思う。
そして色使いもすごくいい、これには感心した。内容が内容なだけに、シリアスにならないように、とにかくどのページもパステル調の明るい配色に徹している。その配色が目に入ってくるだけで、とても気持ちいい。サイトデザインのためのカラー配色の勉強になる。
Changing You: A Guide to Body Changes and Sexuality
Dr. Gail Saltz
illustrated by Lynne Avril Cravath
Dutton Children’s Books, 2007/8