ラブソングができるまで / ヒュー・グラント主演のラブコメディ

2006年アメリカ映画。マーク・ローレンス監督・脚本。ヒュー・グラントの演技に、けっこう笑える。80年代のアイドルバンドのスターだが、今はパッとしないアレックスというミュージシャン。同窓会とか遊園地で、いまはもう中年になった昔の女性ファンを前に、20年前同様のセクシーな腰使いの振りで踊ってる。股関節が痛いとか・・・、そのけなげさと痛々しさに笑ってしまう。実は、売れない元アイドル歌手の悲哀という深刻なストーリーのコメディ。残酷かも・・・でも面白い。

両親が離婚した少女の頃、アレックスの歌で救われた。という理由で若い大スターのコーラから曲の依頼が舞い込む。歌詞に悩んでるときに、観葉植物の水やりバイトのソフィーが口づさんだ言葉が気に入って、アレックスは嫌がるソフィー(ドリュー・バリモア)を説得して作詞をさせる。

実は、このソフィー、男に裏切られ、おまけに小説のモデルにまでされて落ち込んでる。その作家と偶然にレストランで遭遇するが、合ったら罵倒しようと用意していた言葉が本人を前にすると出て来ない。憧れて、そして惚れた男への未練は簡単に断ち切れない。そんなソフィーにいら立ち、歌で見返そうとはっぱをかけるアレックスの、男の単純すぎる純情がムチャクチャに笑える。

二人の作った曲はめでたく採用される。しかし、コーラの振り付けを見たソフィーは歌詞の真意が伝わらないと、追加の作詞ができない。これはビジネスなんだと悲痛な表情でまたまたソフィーにはっぱをかけるご都合真面目男のアレックスがムチャおかしい。

ま、最後は歌詞にかけるソフィーの情熱がコーラとアレックスの心を動かしてしまうという、ちょっとクサいストーリーなんだけど、コロリとはめられて笑って見終わった。たぶん、繰り返し何度か見ることになるだろう一級品のラブコメディ。

コーラにデモを聞かせるためのCD制作シーンは面白かった。アレックス一人がピアノやギターを順にプレイして、コンピュータに生の音を取り込み、音楽ソフトを使って編集。それをCDにコピーして出来上がり。一人で何でもできちゃうんだ、と驚く。

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カテゴリー: Movie