栗本智代著/大阪まちブランド探訪ーまちづくりを遊ぶ・楽しむ

著者自身による丹念なフィールドワークによって、出来上がったという印象が強い本だ。とりもなおさず、それは著者の大阪の街への「愛」の現れなんだと思う。本書には大阪のさまざまな街が取り上げられているわけだがが、明治、大正からの成り立ちが説明されている。時には江戸であったりとするわけで、大阪に住み、大阪を歩く人も本書を読むことで街の表情が違ってくると思う。さらには、大阪の街は変化し続けている。本書は2000年代の街の紹介で、もう10年、20年が過ぎると貴重な記録になると思う。

2006年3月31日 創元社 発行