Dub poetry の Linton Kwesi Johnson、1991年のアルバム。1980年前後の曲を集めた「Reggae Greats」に比べると、かなり違って聞こえる。あくまでストイックだった「Reggae Greats」だったが、この「TINGS AN’ TIMES」では LKJ の朗読にも少し歌うような感じだし、バンドの演奏にに艶がある。つまり、喜怒哀楽を押し殺したストイックさにぼくは惹かれていたので、このアルバムはちょっと期待はずれだった。でも、2曲目の Story のヴァイオリンが奏でる哀しいメロディにのったLKJの声はとてもすばらしく、何度でも聞ける。
Linton Kwesi Johnson は、1991年と1997年に来日公演を行っている。1980年代後半までは、ライブに行き続ける習慣を持っていたが、Macを買うとか、アナログからデジタルに変わる時代で仕事が激減するとかで、金銭的な余裕を失い、CDやライブどころではなくなった。そんな頃にLKJの来日講演を新聞の広告で知り、とても行きたかったがかなわなかったことを今でも覚えている。