ブログ炎上 ~Web2.0時代のリスクとチャンス / 伊地知晋一 著

ブログ炎上 ~Web2.0時代のリスクとチャンスブログ炎上とか荒らしとかの記事は見かけるけど、実際のところは知らない。いつも仕事に追われているので、サイトやブログなどをじっくりと読むことがないからだ。本書を読んで、炎上に関するだいたいの知識は得られたと思う。160ページほどの本だし、活字も大きめなので手早く読めた。

批判コメントが殺到すると、動揺してしまいブログを閉じる例が多いという。著者はそうなってもブログは閉じないで、継続するのが一番の解決だと書いている。このように対処法などが書かれているので、ネット活用の能力を向上させる目的から読んでよかったと思う。

炎上の事例や対処法がメインの内容だが、最終章は殺到する多数の意見の中に世論が見えるという視点から、炎上がもつ新たな可能性を探っている。この章は短いがちょっと新鮮だった。決して炎上をすすめているわけではないが、炎上という現象にネットデモクラシーの可能性を探っている。ネットを使った一つの市民運動と考えてもいいのではないか、と問題提起をしている。ただ本書では深く掘り下げるところまでしていない。