クリスティーナ・ディーグマン 作、ひしき あきらこ 訳(福音館書店、2009年3月発行)
フローラのにわ
(世界傑作絵本シリーズ・スウェーデンの絵本)
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クリスティーナ ディーグマン
福音館書店
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深夜にこの絵本を読んでいると、孤独がヒタヒタと音をたてて、やってくるみたいだ。ほんわかとしたストーリーなんだけど、孤独というか、孤立かな、自立と言った方がいいのかもしれないけど、生き方を選んだ者が必然的に背負う寂しさを感じてしまった。これが北欧の文化なのかもしれないと思った。作者はスウェーデンで生まれ、コペンハーゲンで絵画と彫刻を学んだと紹介されている。
フローラという名の小鳥より少し大きいぐらいの体の小さな女の子のお話。フローラは野の中の一軒家に一人で暮らしている。友だちは庭のカエルやハリネズミ、テントウ虫にアリ、ツグミたち。カタツムリだって友だちだし、マルハナバチなんかフローラの膝で寝てしまう。子猫を寝かすみたいにハチを寝かすなんて、想像を絶するよ。
暑い日はカエルが池で泳ぎを教えてくれる。でも、同じ女のこと話がしたいと思っている。その願いがかない、庭の友だちも来て、お茶をする。