アルタード・ステーツ / ケン・ラッセル監督

アルタード・ステーツ 未知への挑戦 [DVD]数日前から『ドラッグ・カルチャー』(マーティン・トーゴフ著)を読んでいる。まず、ビバップやビートニクのドラッグ・シーンの考察だったが、次はティモシー・リアリーだった。リアリーはアメリカの心理学者だが、メキシコ産のマジック・マッシュルームやLSDといった幻覚剤の研究からヒッピーなどからの支持を得ていたことで有名な人物。『ドラッグ・カルチャー』のなかで、メキシコにキノコを採りにいく話なんか読んでいたら、突然、映画『アルタード・ステーツ』を見たくなり、近所のレンタルショップから借りて来た。

『アルタード・ステーツ』は80年公開の映画で、当時は映画館で見ている。その後もビデオで見ているが、たぶん20年振りぐらいに見るのではないだろうか。今回は過去に見たときよりもずっとおもしろかった。娯楽性を強調した演出は鼻につくが、ストーリー自体を冷静に追っていると、かなり面白い映画だ。そのあたりの理解がこれまでは余りできなかったのだと思う。

映画では『ブレード・ランナー』、小説ではウィリアム・ギブスンのサイバーパンク小説。士郎正宗のコミックなど、こちらの知識も増えているので、今回は理解しやすかったのだろう。

映画の主人公(ウィリアム・ハート)は幻覚作用の強力なキノコを求めてメキシコへ行く。それを持ち帰って自らが被験者となって実験を行う。摂取量を増やすことは危険なので、アイソレーション・タンク(感覚遮断タンク)と呼ばれる装置を使うことで、相乗効果を狙う。狙いは的中して、主人公は人類の進化を逆行することになる。

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カテゴリー: Movie