takeo toyama ensemble / green

1145256537ぼくはこのCDを決まって月に一度は聞いている。このサウンドが流れている間、部屋の中はまるで、夢の中か映画の一シーンのようになる。記憶の断片が部屋の中をヒラヒラと舞っている・・・そんなサウンドだ。という今までの印象の上に、最近はマイルス・デイヴィスを聞くことでギル・エヴァンスのアレンジに興味を持ちつつあるわけで、その意味からも本アルバムには興味をひかれている。

そもそも、近所の北堀江の雑貨ショップ、チャルカを知ったのは2000年に入ってなかった頃と思うが、ずいぶん居心地のいいカフェがショップに併設されていて、そこにかかっているミュージックも居心地の良さに強く関わっていた。スタッフに聞いたら、トウヤマタケオのCDだという。

1145257175このCDは北堀江チャルカにて行われた、トウヤマタケオ(電子ピアノ)と波多野敦子(バイオリン)のイベント「バルトーク音楽会」の夜、開演前に届けられた、できたてのCDをその時に買ったのだった。ちょっと長いがその時にもらったフライヤーからトウヤマ氏の紹介文の一部を引用する。
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室内楽のような音楽を作ってみたかった僕にとってホルン、クラリネット、フルートいう木管楽器を中心とした構成は理想でした。いわゆる“かっこいい”ブラスセクションではなく、“アンサンブルする”ブラスバンドを目指していたからです。ひとりひとりのフレーズに難しいパッセージはないのにアンサンブルとして聞こえてきたときに足し算だけではない“音楽”という果実が実っている。おどかしや過度のテクニックを必要としない単純な音楽を、僕自身が欲していたんだと思います。ホーン低音域には甘い音色のトロンボーンが、またきわめて重要な線を紡ぐストリングスも楽団に確かな輪郭を与えてくれました。
そしてピアノ、コントラバス、パーカッションのリズム隊を組めたことは一リスナーとしてのジャズファンである僕にとってこの上ない幸せでした。いわばこの楽団、このアルバムは僕の夢からできあがっています。決して流暢なだけの演奏家が集まった録音ではなく、演奏者が楽器を震わせ、アンサンブルする驚きを感じている空気のようなものをとらえたかったのです。
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どうです、読んでいるとサウンドが聞こえてくるでしょう。