AGILE FEAT MARCEL DETTMANN×DJ NOBU(2013/6/22)

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6/22の “AGILE FEAT MARCEL DETTMANN×DJ NOBU” に行った。DJ Nobu のスタートから聞きたかったけど遅れて23時過ぎに着いたら、フロアはすでに沸騰してた。それからアッという間に2時間が過ぎて25時からDettmannが始まった。それは、盛り上がってたフロアに静寂を呼び戻す時間帯だったけど、もうそっからメロメロだったよ。あとはひたすら上り詰めていったんだ。

疲れると後ろのソファーにへたり込んでは、ブース前に戻って揺れていた。KozeeのVJに浮き上がるNobuとDettmannのパフォーマンス自体がコラージュ映像を見ているようだった。それを目の前で眺めながら上り詰めた。音の電子と光の電子がフロアに満ちて、ダンサーは電子の情報の海の中で揺れているようだった。

「私は情報の海で発生した生命体だ」。
士郎正宗のコミック『攻殻機動隊』は各国の捜査機関が「人形使い」と名付けたハッカーを追う物語だ。人形使いは義体(ロボット)に入りこんで可視化したとき、AI(人工知能)か、と尋ねられて、「AIではない。私は情報の海で発生した生命体だ」と答える。

テクノロジーの進化は、それを神業のように操るDJやVJたちに膨大な情報の放出を保障し続ける。膨大な情報はフロアを海のように満たし、ダンサー達はその海で生まれる単細胞生物のように揺れる。単細胞生物まで降りるあいだ、ぼくの記憶はどんどん過去へ過去へと下降し、母の子宮さえ飛び越して太古の海にまで至った。記憶の映像が超高速で遠くへ去っていく・・・という夢からさめると、そこはオーディエンスでごった返すソファーだった。目がさめて再びブース前に戻ったよ。そのとき、テクノのパーティって、エモーショナルな部分を脱ぎ捨てて得られる快感だなと思った。