クラブパーティ “Sister Monza”

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クラブパーティ “Sister Monza” から後ろ髪を引かれる思いで帰ってきた。シャワーを浴びて、ショウガ入りの紅茶で甘いジャムを塗ったパンを食べた。パーティのフロアは今頃もまだ音楽に合わせて揺れるダンサーでいっぱいに違いない。以前はパーティの終わりまで踊り明かしたものだけど、いまはもうその体力がないよ。

地下鉄の終電を過ぎた御堂筋を歩いた。土曜の夜だから、ミニスカートにピンヒールのたくさんの女性たちが行き交う歩道から満月を眺めて南に下った。左折して雑居ビルの小さな箱の闇と爆音の中に滑り込んだ。フロアはダンサーたちで埋まっている。耳元の Tateno が始まったところだとささやきを聞く。

DJが Tateno から Aya Void へフロアにとてもいいグルーブが刻まれて、Kurusu に変わったところでフロアは上りつめてエクスタシーに包まれた。何時間が経過したんだろう、Spinnuts に変わってもグルーブのテンション変わらない。もうぼくはついて行くことができなかった。


ああ、地中深く根を張る、満開の栗の木よ、
そなたの本体は、葉か花か、それとも幹か?
ああ、音楽に合わせて揺れる肉体、きらめく眼、
誰が分つことができよう、踊る人から踊りの実体を!
(イェイツ「学童たちを眺めて」より)

この詩は、エイズ前夜のニューヨークのクラブシーンを描いたゲイ小説「ダンサー・フロム・ザ・ダンス」(アンドリュー・ホラーラン著、栗原知代訳、マガジンハウス1995年発行)の巻頭にある。
好きな詩や・・・。