マーシャ・ブラウンの絵本『空とぶじゅうたん』

空とぶじゅうたん―アラビアン・ナイトの物語よりマーシャ・ブラウン 再話・絵、松岡享子 訳(アリス館、2008年12月発行)

市立図書館で目にしたんだけど、なんて生き生きとした絵だろうと見入ってしまった。さらに、これが1950年代の作品と知ってびっくり。この絵本には50年代特有の良き時代的な古さが感じられないのね。ぼくはこの有名な絵本作家を知らなかったんだ。

1918年生まれで、今年93歳を迎えるとか「千葉みどり文庫」サイトの「マーシャ・ブラウン」ページが詳しい。この中に、『絵本 「空とぶじゅうたん」 の発刊によせて』のページが日本語版発刊についてのいきさつが詳しく紹介されており、非常に興味深い内容だった。

アメリカで発刊されているものは、けばけばしい色で作者の意にそぐわないこと。日本版は原画に近く、そのための関係者の努力が詳しく紹介されている。50年代には、色の原盤を画家が作るなど、印刷に関することも写真付で紹介されていて興味がつきない。この記事を書かれた細谷みどりさんは、編集協力と日本版にクレジットされている。

内容はアラビアン・ナイトの物語の再話だが、なかなかおもしろいストーリーだった。

Images from the Marcia Brown Collection」ではマーシャ・ブラウンのたくさんの絵を見ることができる。また、下記の絵本をぜひとも見たいと思う。

Once a Mouse... Three Billy Goats Gruff

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カテゴリー: 絵本