大阪北斎場から長柄橋を渡って

1268204556 12682045581268204561 12682045651268204570  1268204576

西中島南方の葬祭場から北区の大阪北斎場へはずいぶんと遠回りをした。葬祭場への帰りは長柄橋を通ったら、すぐの距離だった。長柄橋からはススキが見えたりで美しい景色だった。橋を渡って、淀川河川公園の横を走る道からの堤の景色はこれが大阪と目を疑った。

6日の日曜日は義兄の葬儀。親族の記念写真を撮るという10時半に間に合うよう葬祭場にかけつけた。葬儀が終わって斎場へ、火葬炉の前での儀式を終えて葬祭場に戻る。時間をつぶして再び斎場に行き、お骨を拾った。そして葬祭場に戻って初七日を終えたら5時だった。長い一日だった。

ぼくは余り葬儀に参列しないので、式の進行の変化が新鮮に感じた。すごくスムーズな進行で、まるで敷かれたレールの上を滑らかに進むようだった。葬祭ビジネスは様々なノウハウを蓄積して、日々に式の進行に磨きをかけているのだろう。遺族に負担をかけずに、時間の狂いがなく進行する。これはこれでいいのだろう。しかし、葬儀を拒否する人たちがいることを耳にすることが多くなった。葬儀のあり方に他に選択肢がなければ、葬儀そのものを拒否するしかないのだろうと、感じた。

斎場は立派で広い建物で驚いた。火葬炉が整然と並ぶ屋内は壮観だった。義兄は大勢の親族に見送られて炉に入っていった。幸せな故人だと思った。一方でぼくは、少し離れた炉の前のお棺が、わずか5、6人に見守られているのを眺めていた。ひろい屋内で、それはとても弱々しく見えたけれども、こころに残った。