アルツハイマー病の義兄が逝った

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義兄はアルツハイマー病の長い闘病の末、最後は静かに眠るように亡くなったという。ぼくが若い頃は、頻繁にお宅におじゃまをして、晩酌のお付き合いをしていた。晩酌は一貫して日本酒の熱燗を通していた。ぼくがコンピュータで仕事をするようになって、時間が取れなくて疎遠になったが、この数年はアルツハイマー病にかかっているということで、お話相手に正月と盆には必ず会いに行っていた。

半年ごとに定期的に会っていると、病状の進行具合にいつも驚いたものだ。忘れるというんじゃなくて、記憶が失われるという事実の前に厳粛な気持ちになった。脳の働きの神秘な面を見ているようでもあった。徘徊の期間があり、歩けないようになると痩せていき、寝たきりになって最後は静かに永眠した。4日のことだ。5日はお通夜で、その葬祭場に向かって歩いていると、阪急京都線の踏切で長い足止めをくってしまった。写真は踏切から電車を撮ったもの。踏切を避ける道順が普通なことは後で知った。長い大阪暮らしだけど、西中島南方で下車するのは始めてかもしれない。