ジャケットデザインが素晴らしい、アンディ・ウォーホルだ。ティナ・ブルックス / True Blueを聞いてから、彼の音を追っている。しかし、このアルバムのティナ・ブルックスは平凡な感じで物足りない。
最初からブルースが2曲続く。〈Yes Baby〉はスローで、〈Scotch Blues〉はミディアムテンポ。3人のホーン奏者の中では、トランペットのルイ・スミスがいい。二人のテナー奏者のプレイにめりはりがない。デューク・ジョーダンのピアノが美しい。もちろんブルージーなギタープレイのケニー・バレルが一番いい。
〈Autumn In New York〉はホーン奏者が抜けたカルテットだが、ソロをとるのはケニー・バレルだけ。しっとりとブルージーでやるせないサウンドがいい。
最後の〈Caravan〉がこのアルバムの中で一番。聞き飽きているテーマなんで、最初はうんざり。でも、プレーヤーそれぞれがテンションの高い素晴らしいプレイだ。テーマに続いてルイ・スミスが美しくて激しい。ティナ・ブルックスもがんばる。でもジュニア・クックのプレイはちょっと聞きもの。それからケニー・バレル。つづくピアノのボビー・ティモンズはエキサイティングなプレイ。最後はアート・ブレーキの豪快なドラミング。なかなかいい〈Caravan〉だ。
ルイ・スミスはブルー・ノートの1500番台に2枚のリーダー・アルバムを残している。ティナ・ブルックスは4000番台にやはり2枚のリーダー・アルバム。ジュニア・クックはホレス・シルバーの4000番台のアルムバのメンバー。ボビー・ティモンズはこの直後のアート・ブレーキーとジャズ・メッセンジャーズの『Moanin’』のメンバー。ぼくはこのピアニストが好き。興味あるメンバーの揃ったアルバムだ。
Blue Lights Kenny Burrell Vol.1
1. Yes Baby
2. Scotch Blues
Louis Smith, trumpet
Junior Cook, tenor sax
Tina Brooks, tenor sax
Kenny Burrell, guitar
Duke Jordan, piano
Sam Jones, bass
Art Blakey, drums
3. Autumn In New York
Kenny Burrell, guitar
Bobby Timmons, piano
Sam Jones, bass
Art Blakey, drums
4. Caravan
Louis Smith, trumpet
Junior Cook, tenor sax
Tina Brooks, tenor sax
Kenny Burrell, guitar
Bobby Timmons, piano
Sam Jones, bass
Art Blakey, drums
1958年5月14日録音
Blue Note 1596
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□ケニー・バレル / Blue Lights Vol.2(1958.5.14 Blue Note 1597)