大阪本町のmillibar GALLERYの写真展に行ってきた。ギャラリーの壁面をたくさんの写真がうめている。一見、気軽なスナップ写真のように見える。家族やペットの写真が多いせいか、日常を気軽に撮ったようにしか見えない。しかし、小澄さんとお話をしながら、2面の壁を繰り返し眺めているうちに、写真が作り出すテンションを感じはじめていた。
壁の一方は家族やペット、絵描きの部屋など極めて日常的な風景。その壁と向き合うもう一方の壁は、仕事で行った街の風景となっている。それぞれが組写真のようであり、そして、「外」と名付けられた壁と「家(うち)」と名付けられた壁が緊張をはらんで相対している。
重要なことは、作者が両面とも超日常と言っていること。家が日常で、外が非日常というわけではない。両方が日常であることにアーティストの覚悟を見る思いがした。
ぼくは小澄源太さんのライブペインティングを2度見ている。細野ビルヂングのイベントで、そうはもうすごいスピード感のあるペインティングだった。そのスピードはイベントの時間的制約があってのことで、クラブイベントなどでは、もっとゆっくりと描いているのだろうと思い、尋ねた。驚く事にもっとスピードをアップしたいと言われた。そのとき、この写真展の空間の作り出すテンションの意味を少し分かったような気がした。
小澄源太オフィシャルサイト cosmo head anno
上記サイトの「News」ページに写真展のフライヤーと説明があります。