1997年香港映画。せつない映画だ。見ていて、苦しい程の嫉妬と孤独感に涙が出そうになった。一人、ビデオで見たが公開時の10年前は映画館でカミさんと二人で見ている。その時は余りの暗い内容にもう見ることはないかもしれないと思った。主演のレスリー・チャンの映画だと「さらば、わが愛/覇王別姫」が好きで何度も見ていたが今は見ていない。今回見て、「ブエノスアイレス」の方がいいと思った。何度も見たい映画だ。
ゲイのカップル、ウィン(レスリー・チャン)とファイ(トニー・レオン)がアルゼンチンを旅しているがけんか別れをする。ファイは旅費をかせぐためにタンゴバーで観光客相手のドアマンをしている。安アパートに住み堅実的な日常を送っている。ある日、ファイが男連れでタンゴバーにやってきて再開する。
刹那的な生活に埋没しているファイはウィンとよりを戻したがっているが、ウィンは受け入れない。しかし、ケガをしてアパートにやってきたファイをウィンは受け入れる。ケガも治った頃、アパートの共同厨房でタンゴを踊る二人のシーンはほんとうにせつなかった。案の定二人は別れる。嫉妬と孤独を表現したすばらし映画だ。レスリー・チャンのエキセントリックな演技が光る。