デイヴィッド・ウィーズナー(David Wiesner)著(BL出版、2000年11月発行)
著名な絵本作家らしいけれど、初めて見た。すごい大胆な発想に精緻な絵。ありえない世界をリアルに描いている。すごい。
マンハッタンのエンパイアステイトビルを見学中の少年が子どもの雲と友だちになる。子ども雲は雲の製造施設セクター7に少年を案内する。セクター7は空に浮かぶ巨大な施設だ。中では、制服を着た大勢の人間の技師たちが働いている。
どうやら、雲たちは技師たちの設計するカタチが気にいらないらしい。雲は意思をもった生き物らしい。少年が生き物のスケッチをすると、雲は忠実にスケッチのカタチにカタチを変える。たくさんの雲たちが、そのカタチになってマンハッタンを上を流れて行く。ムチャおもしろい想像力だ。
この絵本の本文にはタイトル以外に文章など、文字は一切ない。これも好感を持った一つの理由。