先日の日曜日、図書館の絵本のところで本を捜していたら、お父さんが女の子に絵本を読み聞かせていた。お母さんと子どもはいつも見ているが、お父さんは珍しい。テレもあってかちょっと固い。探し物は見つからなかったけど、近くにいるのが悪い気がして早々に立ち去った。
本書はエリック・カールのヤドカリが主人公の絵本。紙面いっぱいに海底の大きなヤドカリが描かれている。とっても愛嬌のあるヤドカリだ。窮屈になった貝殻を捨てて、大きめの貝殻を見つけると、その貝殻にイソギンチャクだのヒトデだの次々にデコレーションしていく。
ページをめくる度に繰り返されるリズム感がここち良い。ジョン・バーニンガムにもそんな絵本が多い。ただ、バーニンガムの絵にはどことなく悲哀がつきまとう。エリック・カールの本書はほのぼの100パーセント。こんなんを幼い子どもに読み聞かせていると楽しいだろうなと思う。ページを開くまで、一呼吸おいて、さあ、ヤドカリくんは次に誰と合うんだろう・・・なんて子どもと二人で盛上がることができる絵本だと思う。実際に読み聞かせをしたことがないので、あくまで思うだけだが・・・。
A House for Hermit Crab
Eric Carle, 1987
Simon & Schuster Books for Young Readers