ノルウェーのグループだ。同じ北欧だが、フィンランドのJukka Eskola や The Five Corners Quintet とは違うジャズだ。Jukka や Five Corners も好きなのだが、ちょっと上品にまとまっているところが不満だった。だから、atomic のサウンドをはじめて聞いた時は、こっちの方がぼくの好みだな、と感じた。ちなみにこのCDを選んだのはタワーレコードでジャケットが良かったからなんだ。紙製なんだけど、こういうのにヨワイ。
聞いてすぐに70年代のオランダのフリージャズレーベル、ICP(Instant Comorsers Pool)のサウンドを思い出して、少し懐かしくなった。といっても、ICPそのものというわけではない。アメリカのフリージャズの音も感じるし、現代音楽も感じる。そう、ヨーロッパ人の知性みたいなものを感じている。アメリカのジャズと大分に違う。でも、かれらのサウンドにまぎれもないジャズを聞き取るのは、そこに50年代のビ・バップとかハード・バップの臭いを嗅ぎ付けることができるからなんだ。このことは Jukka や Five Corners にも同じことがいえると思う。とにかく、最近はこれら新しい北欧のサウンドと50年代のバップをゴチャまぜに聞いているんだけど、とてもおもしろい。