Webは一人でトータルに扱える唯一の領域=永原康史/WebDesigning12月号

ウェブデザイニング誌12月号に見開き2ページの永原康史氏のインタビューに元気づけられました。教育現場でウェブ制作をトータルに学んでも、現場へ出てしまうと分業の中に埋没してしまう・・・。Webデザインの現場には人材育成の意識が欠落しているのではないか・・・と氏は語っている。

『Web業界に人材育成の環境が整っていないのなら、働く人が、仕事をしながら成長しようという意識を持たなければ、先細りになってしまうでしょう。』には、勇気づけられる思いで読みました。

ぼくも少し大きなデザイン事務所のスタッフとしてウェブ制作にも関わり、分業は避けられないことを体験しています。また、ウェブ関係の本などでも半ば、分業を前提に話をすすめている。これらの現実には少し淋しい気持ちになっていました。

現在、ぼくはフリーランスで企画の提案からコーディングまでを一人で実行しています。ま、ぼくが制作しているのは、個人商店レベルのサイトで、決して、最先端を行くものではないし、量的にも一人でもなんとかなるようなものです。決して大きなことを言える立場ではないことを知った上で言うのですが、一人でトータルにできることにWebの仕事の魅力があると感じています。

一方では、絶えず進化しつづけるウェブ技術を前に、広いだけで浅い知識と技能であり続けることにコンプレックスを抱いています。それで、永原氏のインタビューに元気づけられたというわけです。

WebDesigning 2005/12
毎日コミュニケーションズ発行
interview 「未来を切り開く」ということ_永原康史(p124-125)

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